にしきた花だより 第78号 マツヨイグサ

にしきた花だより 第78号 マツヨイグサ

「 待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬさうな 」
                                  竹久夢二

 宵待草は文学的な表現で、正式にはマツヨイグサですね。さらに細かく区別して、黄花を咲かせる系統を「待宵草」、白花を咲かせる系統を「月見草」、赤花を咲かせる系統を「夕化粧」と呼んだりもします。

 夕刻に開花し、夜間咲きつづけ、翌朝には萎むので、これが「待宵草」や「月見草」の名前の由来になっています。花色の白や黄色は、夜の暗がりのなかでも、シルエットが浮き上がって見えます。

 パイオニア(先駆)植物なので、山火事の跡などの荒地や、耕作放棄された畑のような場所にいち早く生え、他の植物が進出してくると、やがて姿を消していきます。一年に何回か除草作業を行う本校のような環境に適応しています。

 さて生殖のための花粉の運搬は、夕刻を活動時間帯とするスズメガに頼っています。
 スズメガの成虫は活動性が高く、多量のカロリーを消費するので、花蜜を求めて距離の離れた多数の花を行き来します。鋭角的なほっそりとした三角形の翅を羽ばたかせ、種類によっては時速50km以上の高速で移動します。

 また、翅を素早く羽ばたかせる事で、空中に静止(ホバリング)することもできます。ホバリング状態で樹液や花の蜜を吸引するので、ブラジルでは蜂鳥(ハチドリ)と誤認される事も多く、スズメガの事を「ハチドリの蝶」とも呼びます。
 蛾と蝶は、昆虫のなかでは、「鱗翅(りんし)目」という同じグループに属します。

 写真は、本校図書館で撮りました。黄色の花がマツヨイグサ、白いユリ、ヒメリンゴの実がまだ青いですね。
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