7月12日(火)
2時間目、小西酒造株式会社・代表取締役社長の小西新太郎氏によるSGH講演会を、1年生全員を対象に実施しました。
小西社長による講演は、69回生から始まって3年目になります。地元伊丹の歴史を知ることは、将来のグルーバル人材にとって必要不可欠なことです。加えて、経営者の立場から社会貢献のあり方を語っていただける貴重な機会として、毎年この時期に講演をお願いしています。
小西酒造では、清酒発祥の地・伊丹の伝統を生かしながら、未来を見据えて絶えず変革していくことを大切にされています。たとえば、「外国の方に、日本の食文化の魅力をどう伝えるか」ということが課題の一つだそうです。講演の途中で「人工知能が急速に発達していく中で、人間でないとできないことは何か」という本質的な問いをはさまれ、生徒たちは真剣に考えながら聴いていました。
講演の第1部は、伊丹の歴史について。鴻池村が清酒(澄酒)発祥の地であり、江戸期には樽廻船で伊丹酒が江戸に運ばれたこと、伊丹と俳諧文化の関係など、歴史を振り返れば未来が見えてくる、歴史から学ぶ姿勢を大切にしてほしいというメッセージを伝えられました。
第Ⅱ部は、グローカルについて。海外から来られた方に、地元のことをきちんと語れる人材であってほしい、グローバルかつローカル(=グローカル)な視点で物事を見ることができる人であってほしいと話されました。
第Ⅲ部は、演題になっている社会貢献について。商品やサービスを売るだけでなく、購入していただいた方々に幸せな時間を買っていただく活動が、企業として大切であると力説されました。お酒と料理と器を組み合わせて楽しい食卓を演出したいという願いをもって、不易流行の革新経営を目指すというのが、小西酒造の考え方であるとまとめられました。
最後に、時代や流行に流されない自分を持つこと、常に本質を見る努力をすること、つねに好奇心・問題意識を持ち、質問する力を高めること、以上の3点を贈る言葉として紹介され、講演は終了しました。