2学期 始業式

 迷走台風の影響を心配していましたが、無事、本日2学期の始業式を迎えることができました。夏休みの間も生徒のみなさんは補習や部活動で忙しかったこととは思いますが、プライベートも含めて充実した時間を過ごせたのではないでしょうか。今日から2学期です。体育大会などの大きな行事も控えています。さらに充実した学校生活を送ってもらいたいと思います。

令和6年度 2学期 始業式 校長講話

 みなさんお早うございます。今日から2学期が始まりました。みなさんは充実した夏休みを過ごすことができましたか。

 1学期の終業式でもお話ししましたが、夏休み中にパリオリンピックが開催されました。日本は金20・銀12・銅13の合計45個のメダルを獲得しました。残念ながらメダルに手の届かなかった選手もたくさんいますが、どのアスリートにもそれぞれのドラマがありました。中でも印象に残ったのは、金メダルを期待されながら初戦で敗退した女子柔道の阿部詩選手です。敗戦後、声を上げて泣き崩れる姿を批判する人もいましたが、私は彼女の姿は「柔道への思いの強さ」や「費やしてきた時間の重み」だと思いました。誰も負けるために苦しい練習に耐えているわけではありません。誰も負けることを考えて試合には臨みません。必死に頑張ってきた彼女の感情が爆発したのだと思います。

 対照的だったのが、私が注目していた女子マラソンの前田穂南選手です。彼女はレース直前に疲労骨折のため欠場しました。無理な出場は今後の選手生命に関わるとの決断でしたが、苦労して手にしたオリンピックの切符。試合に臨むことすらできなかった彼女は、どんな思いで現実を受け入れたのでしょうか。

 大切なのはこの苦難をいかに乗り越えるかだと思います。失敗や挫折は人を強くします。それを乗り越えたところに一段と強くなった「自分」が存在します。

 私たちはともすると、結果がすべてだと思いがちですが、結果は“目的”ではなく“目標”。そのしるべの先に、また新たな“目標”ができる。そして、その都度都度に失敗や挫折を繰り返し、人生は豊かになるのです。

 みなさんにとっての“目的”って何でしょう。みなさんの前にある“目標”の先には何が見えていますか。私のこの話を、みなさんが“目的”について考えるきっかけにしてもらえたらと思います。