西高ブログ
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朝刊で谷川俊太郎氏の死を知った。御年92歳。一時代を築いた偉大な詩人がまた旅立った。
高校時代に出会った「かなしみ」という詩に魅せられてから今まで、彼は私の憧れの存在だった。常に平易で、柔らかで、豊かな言葉。リズミカルに弾むような彼の詩は、時に大胆で、時にユーモラスで、けれども常に深く心に染み入る。それは、彼自身の深遠な心から湧き上がる言葉が、そこにあるからだろう。
若き日の彼がそうであったように、「遺失物係」の前に立つ私は今、悲しくて仕方がない。