保健相談部よりお知らせ

保健相談部よりお知らせ

《ほけんだより》

毎月、委員長・副委員長からお知らせしていましたが、今回は保健相談部よりお知らせします。臨時休業中、課題は進んでいますか?生活リズム・体調は整っていますか?在宅学習や学校再開時の学校生活が快適なものとなるよう、「エコノミークラス症候群」と「熱中症対策」について。

 参考:大塚製薬HP「健康と病気」~熱中症からカラダを守ろう~/~旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)を防ぐには?~
    厚生労働省HP「政策について」 ~健康・医療~

「エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)」について
この疾患は、動作が少なく長時間同じ姿勢でいると下肢(足)が圧迫され、血流が悪くなることでできた小さな血栓(血のかたまり)が肺の静脈を詰まらせてしまうことで発症します。呼び名のとおりの「飛行機のエコノミークラスでのみ起こる症状」ではありません。オフィスでのデスクワーク、長時間の会議、劇場・映画館などでも発症すると考えられます。特に、空調設備の整ったオフィス環境・在宅での学習環境は航空機内に類似した環境と言えます。旅行者血栓症とは何か、その原因をしっかり理解し、対処することが大切です。

【発症原因】 乾燥した空間の条件や、低い気圧によって体内の水分が蒸散しやすくなり、血液の粘度が上昇してしまう条件が考えられます。水分の摂取不足や、利尿作用のある飲料の摂取なども脱水傾向を招き、血液粘度を上昇させるリスクとなります。このような状態で長時間座位により下肢が圧迫され続けると、血流が悪くなりうっ血を起こし、血栓が生じてしまいます。生じた血栓は、立ち上がった際などに血液の流れに乗って肺の静脈に詰まり、呼吸困難や動悸を引き起こします。このようにして「旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)」が発症します。
【対処方法】  ① 長時間座位等による血流の悪い状態、特に下肢(足)の循環悪化回避には、歩行などの運動や下肢の循環を良好にするマッサージが有効で、血栓の予防にもなります。学校生活では50分の学習に10分の休憩がありますよね。10分は休憩を必ずとって、歩行やマッサージ、適度な運動をしましょう。 ② 血液粘度の上昇を惹起する脱水を防ぐためには適切な水分の摂取が重要ですが、コーヒーやお茶、コーラ、エナジードリンクなどの利尿作用のある飲料(カフェインの多い飲み物)ではむしろ脱水が助長されます。このことは、「熱中症対策」にもつながります。

「熱中症対策」について
熱中症は、夏の強い日射しの下で激しい運動や作業をする時だけでなく、身体が暑さに慣れていない梅雨明けの時期にも起こります。また屋外だけでなく、高温多湿の室内でも発症します。症状が深刻なときは命に関わることもありますが、正しい知識があれば予防することができます。熱中症を知り、自分でできる熱中症対策を心がけましょう。

【発症原因】 特に発症しやすい人として、1.肥満傾向の人(運動不足で、肥満傾向になっていませんか?)➝皮下脂肪が多いと身体の中の熱を逃がしにくく、重い身体を動かすためより多くの熱が発生するため。2.体力・持久力のない人、暑さに慣れていない人➝暑さに弱いため。3.寝不足(パソコンやスマホ、ゲームの時間増で質の良い睡眠ができていない)や疲れがたまって体調が悪い人、下痢等で体内の水分が減っている人➝体温を調節する身体の仕組みが普段通りに働かないため等が考えられています。
【対処方法】 ① 人間は発汗以外にも皮膚及び呼気から水分を失っています。これは不感蒸泄と呼ばれ、意識しなくても起こることで、汗をかいていなくても水分補給は必要となります。室内だとのどの渇きを感じにくくなったりすることもあります。喉が渇いたと感じていなくても、気付かない内の脱水を避けるために、こまめな水分補給を心がけましょう。ただし、カフェインの多い飲み物には利尿作用があり、身体の中の水分を外に出すため、水分補給に適していません。また、汗には塩分(ナトリウム)などの電解質(イオン)が多く含まれているため、水だけ補給しても熱中症の予防にはなりません。0.1%~0.2%の食塩水やイオン飲料、経口補水液を摂るように。 ② 室内でも熱気や湿気がこもりやすいところは要注意。お風呂場、洗面所は洗濯機や乾燥機の熱がこもりやすく湿気もあります。このような場所で長時間過ごすときは要注意。また、家の二階(最上階)は昼間に上がった気温や湿度により熱がこもっています。二階(最上階)に寝室がある場合は、窓を開ける、冷房をつけるなどして環境を整えるように。 ③ 入浴により約800mlの水分が失われます。(41℃の風呂に15分入浴後30分安静時)脱水により熱中症を引き起こす危険性があり、入浴前後の水分補給が重要です。 ④ 寝ている間にも汗をかいており、一晩でコップ一杯分もの水分が身体から失われています。また、暑さのため眠れないと体力が奪われますし、睡眠不足自体も熱中症のリスクになります。睡眠不足にならないように

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