第39回相高生フォーラム

校長 西  茂樹

  11月15日(水)、第39回相高生フォーラム(弁論大会)を開催しました。このフォーラムは本校開校当時から脈々と続く伝統行事で、「自ら考え、主体的に学ぶ意欲・態度を養う」「自らの考えや意見を述べ、表現力を育む」「自らの頭で考え、創造する力を培う」という本校の学校教育目標を具現化する学校行事の一つとして位置づけているものです。
 日本の児童生徒の傾向として、OECD(経済協力開発機構)におけるPISA調査(学習到達度に関する調査)をはじめとする各種の調査から、思考力・判断力・表現力のほか、知識・技能を活用する力に大きな課題があり、他国と比較して自分に対する自信の欠如が顕著であるという結果が出ています。相高生フォーラムは、自ら主体的に思考しそれを表現する機会であり、また人前で発表することにより自分に大きな自信をもたらします。その意味において、日本の高校生に係るこうした課題の解決につながる取組の一つであると強く認識しています。さらには、今日求められている「主体的・対話的で深い学び」、いわゆるアクティブ・ラーニングに資する行事でもあるともとらえています。
 ところで、スピーチの一番大きな目的は、自分の思いを正しく聴衆に伝えることです。そのために意識しなければならないことは、「Logos(ロゴス=論理)・Pathos(パトス=感情)・Ethos(エトス=信頼感)」であると言われます。ロゴスが必要なことは言うまでもありませんが、それだけで聴衆の共感は得られません。個人的な体験や心に訴えるエピソードを盛り込んでパトスを高める必要があります。体験に裏打ちされたエピソードは聴衆にエトスをも与えます。また、単に原稿を読み上げるのではなく、大事な部分や結論の部分は抑揚をつけて大きな声でゆっくり話すなどリズムを変化させ、聴衆を惹きつける工夫も大切です。加えて、手の動きを取り入れたり、聴衆と目を合わせたりすることも効果的です。
 39回目を迎えた今回の相高生フォーラムでは、「生き方」「在り方」をテーマに、学年予選を勝ち抜いた1・2年生6名の弁士がスピーチを行いました。そのどれもに自分の思いを聴衆の心に訴えかけるさまざまな工夫が見られ、その結果、強い印象と大きな感動を与えるすばらしいスピーチでした。