令和2年度3学期始業式校長式辞全文

 皆さん、明けましておめでとうございます。
  新しい年が始まりましたが、コロナが終息する兆しが全く見えません。昨年に引き続き、このような形で行います。しっかりと聞いて下さい。  
 今日は「人まねのすすめ」を話します。皆さんは、赤ちゃんがどのようにして言葉を覚えていくのかを知っていますね。両親や兄姉、年長者のまねから始まります。親も、自動車のおもちゃを持って、これは「ブーブー」などと言います。子どもがそれをまねして「ブーブー」と言うと親は大変喜ぶので、ますます自動車イコール「ブーブー」がすり込まれていきます。
 小学生はどうでしょうか。ひらがな、漢字、かけ算、どのように覚えていきますか。先生のまねからスタートします。中学生になり、部活動が始まります。自分の好きな選手のフォームをまねしたり、好きなチームのウェアを着て、リスペクトなどしたりしますね。
 このように、自分の好きな人を「まねて形から入る」ということは、人間の進歩の根幹をなしてきていると言えます。「まねる」が変化して「まねぶ」、そして「まなぶ」になったと言われています。
  僭越ですが、私の話をします、私が高校生の時、ある社会の先生に出会いました。その先生は面白くて、授業を熱心に教えて下さいました。私もあのような先生になりたいと思い、その先生の人まねをするようになりました。大学を卒業して、高校の教員になり、何度か指導を仰ぎ、また悩みも相談しました。生徒としてだけではなく、教員としても沢山のことを教えていただくことができました。今度は私が教えた高校生が、私のまねをしてくれるようになりました。今では、中学や高校の先生、部活動の顧問として活躍する卒業生が沢山います。教員として、こんなに幸せな経験はありません。
 皆さんも、まず最初は憧れの人や、尊敬できる人のまねから始めてみてはいかがでしょうか。そして、その師匠を超えていくのです。「青は藍より出でて、藍より青し」という言葉があります。「青い色は藍という草から絞り込んでできたものですが、それはもとである藍よりもさらに青い」ということです。「門人が師よりも一歩進んだ修養ができている」「努力によって修養を高めることができる」という意味です。
 「藍より青い」をひとつご紹介します。「呑牛の氣(どんぎゅうのき)」。これは、私が担任をした生徒が教員となり、その彼から新年の賀状をいただきました。「呑牛の氣(どんぎゅうのき)」、牛を丸呑みにするほど大きな心意気という意味から、やる気に満ちあふれていることをあらわすそうです。皆さんも、コロナ禍でも、ぶれない充実した高校生活を歩んでほしいと願い、エールを送ります。
  ここまで、「人まねのすすめ」の話をしてきました。皆さんも自分が尊敬する「人のまねをすること」からスタートし、「藍より青い」人間になることを目指して、頑張っていきましょう。私の話は以上です。