第43回 入学式 式辞

 桜花爛漫、春の到来は、森羅万象の躍動感を感じます。
 その今日の良き日に、相生市教育次長玉田直人様、PTA会長佐伯敦様をはじめ、多くのご来賓のご臨席を賜り、保護者の皆様のご出席のもと、ここに兵庫県立相生高等学校第四十三回入学式を挙行できますことを、心から嬉しく思います。
 ただ今、入学を許可いたしました百九十八名の新入生の皆さん、入学おめでとう、教職員一同、心からお祝い申し上げます。また、新入生の皆さんは、不安が入り混じりつつも、輝く希望と期待に心弾んでいることでしょう。相生高校での新しいスタートの喜びは、皆さんの努力の賜物でありますが、ここに至るまでに、ご家族の温かい愛情や、中学校の先生方の熱心なご指導があったことを決して忘れず、感謝するとともに今日の入学式は、皆さんの自ら学び、自ら成長を願う決意を改めて確認する場であり、呼名に対する皆さんの返事は、ここにおられる多くの先生方や保護者に対する宣誓を示すものであります。
 本校では、「確かな学力」の確立、「豊かな心」の育成を図るため、相生市はもとより、大学や企業等との連携を密にしながら、課題研究をはじめ、探求学習を多く取り入れるなど、教育活動の充実に努めております。この環境のもとで、若者らしく、何事にも果敢に挑戦し、将来の夢や進路希望を実現するべく、高校生活の第一歩を踏み出してください。
 さて、本校は高度経済成長という社会背景の中、地域の方々の熱い思いが実り、昭和五十二年に開校しました。国内外に優秀な人材を多数輩出いたしております。周囲を緑豊かな木々に囲まれた閑静な高台に位置し、眼下には相生の町並みや波穏やかな相生湾を臨むことができます。皆さんはこの恵まれた教育環境のもとで、人生で最も意義深い、青春の三カ年を送ることになります。この大切で貴重な時期を本校で学ぶ皆さんに三つのことを希望します。
 一つ目は、「高い志を持ち続けてほしい」ということです。自分の志を立て、それに向けて具体的な目標を持つことは、自分を律し、生活を充実させる基盤となります。皆さんは高校生活三カ年の延長線上に、将来どのような人生を生きるかということを具体的に考えているでしょうか。どのような職業に就き、社会にいかに貢献していくかを考えておくことによって進路も明確なものが見えてきます。本校での充実した学びを通して自己認識を深め、自己実現をめざして、高い志を持ち続けながら、本校校訓の「自律」する精神を養ってください。
 二つ目は、「確かな自分を作り上げてほしい」ということです。世界はグローバル化時代を迎えています。あらゆる知識や技術は日進月歩で、おびただしい情報が世界中に氾濫しています。一方、悲惨な事故や事件が世界中で後を絶ちません。皆さんが心豊かに生活するためには情報に流されたり、惑わされたりせず、主体的に行動することが大切です。国際的な広い視野に立って、柔軟なものの見方、考え方を持ち、善悪・真偽を正しく判断できる確かな自分を「創造」してください。
 三つ目は、「良き友を得てほしい」ということです。良き友とは、ともに喜び、ともに悲しみ、ともに高めあうことのできる真の友人です。目標に向かって切磋琢磨し合う中に友情は育ち、一生皆さんの力になります。部活動やクラスでともに、心身を鍛えるとともに、かけがえのない友、「敬愛」を育んでください。
 最後になりましたが、保護者の皆様に一言ご挨拶申し上げます。本日はお子様のご入学誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。高校の三年間は、人生の方向を決定する大事な時期であり、その一方で悩みや苦しみが大きい時期でもあります。私達教職員は、お子様が自らの生きる道を、自らの力で切り拓いていけるよう、全力で指導に当たって参りますが、お子様の健全な成長を願い、豊かな個性を育てていくためには、学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながらも、相互に補完し合い、連携を密にしていくことが重要であると存じます。どうか、本校に対するご理解ご協力、そして信頼をよろしくお願い申し上げます。
 新入生の皆さん、本校の校訓「自律」「創造」「敬愛」のもと、知・徳・体の調和のとれた、心豊かに、高い志を抱き、未来を主体的に切り拓いて行く人間として成長していくことを期待し、式辞とします。

平成三十一年四月八日  兵庫県立相生高等学校長 小西信吾