新年を迎えて

校長 西 茂樹

 本校ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 2019年、「亥」年を迎えました。この「亥」年は、完成した自己がさらに次の高い段階を目指して準備する年、知識を増やし精神を育てるなどの自己の内部をさらに充実させるのに良い年、とされています。生徒達一人一人が自己をさらに高め、大きく成長する年であってほしいと願っています。
 さて、3学期始業式において、生徒達に次のようなメッセージを送りました。

 皆さんは「マインド・セット」という言葉を聞いたことがありますか。聞いたことがある人は手を上げてください。では、「マインド・セット」とはどのような意味だと思いますか。「マインド・セット」とはビジネス用語で、「考え方の基本的な枠組み」を意味します。分かりやすく言うと、物事に対して取り組む姿勢、心構え、覚悟などを表す言葉が「マインド・セット」です。
 この「マインド・セット」という言葉をよく聞くようになったのは、3年前の世界ラグビーで日本が優勝候補の一つ、世界ランク3位の南アフリカに勝利したことによります。この勝利は、番狂わせはないと言われるラグビー界にあって、「歴史的大事件」「奇跡の勝利」「史上最大の番狂わせ」などと言われました。
その時、日本のヘッドコーチであったエディ・ジョーンズ氏は、勝因を「選手のマインド・セットを世界に通用するように変えることができたからだ」と発言しました。
 エディ・ジョーンズヘッドコーチがコーチに就任した当初に感じたことは、日本の選手がネガティブな考え方しかしないこと、すぐに言い訳をすること、戦う前から実力を低く見て負けを認めていることでした。「日本人には Can’t do(できない)意識があり、それをCan do(できる)意識に変えないといけない」と思ったそうです。そこで彼が指導したことは、Can’t do(できない)意識を排除し、Can do(できる)意識を植え付けること、そのために「Japan Way」(日本流)を繰り返し言い続けて信じさせること、その「Japan Way」(日本流)は日本の強みである、常にパスをつないでボールを動かすことでした。外国の真似をしたのではダメ、相手に合わせてスタイルを変えたのではダメ、なぜならそれはCan’t doを前提としているからです。
 つまり、「強みを把握して、それを最大限に活かす」ということを徹底した、そうすれば勝てると信じて選手たちが努力し続けた、その努力も裏を返せば「勤勉」という日本人の強みを活かすことに他ならなかったのです。この話を聞いたとき、私は「なるほど」と納得してしまいました。皆さんの強みは何ですか。
 私達がエディ・ジョーンズヘッドコーチから学ぶことはたくさんあるように思います。よくポジティブシンキングと言われたりしますが、Can do(できる)意識を持って何事にも取り組んでほしいと思います。そのためにはまず「自分の強み」は何なのか。どうしたらそれを最大限に活かせるのか、ぜひ一度考えてみてください。そして、Can do(できる)と繰り返し自分に言い聞かせ、自分の強みを伸ばす努力をしてください。きっと「歴史的大事件」が起こるはずです。
 最後に、1・2年生は1年間の仕上げとして3学期をしっかりと締めくくってくれること、3年生は全員が受験を乗り越えて人生の新たな門出を晴れやかな気持ちで迎えてくれること、そして今年が皆さん一人一人にとって「歴史的大事件」が起こるすばらしい年となることを祈念して式辞とします。

 3年生はいよいよセンター試験です。今は不安と緊張の日々が続いていることかと思いますが、体調を崩す生徒が一人も出ず、それぞれの努力が結果に結びついてくれることを切に願うばかりです。センター試験激励会では、「Can do」、この言葉をエールとして送りたいと思っています。