2学期を終えて

校長 西 茂樹

 本校ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。早いもので2学期が、そして平成30年が終わろうとしています。数件の交通事故はありましたが、大事に至らず、皆元気に登校してくれました。
 3年生は推薦入試で国公立大学や難関私立大学に多数合格するなど、好結果を出してくれています。年明けのセンター試験、私大入試、国公立大2次試験と、引き続きその頑張りに期待しているところです。2年生は北海道へのスキー修学旅行が近づき、その準備に入っています。修学旅行が終わるといよいよ受験生です。1年生はこの1年間で高校生として精神的にも肉体的にも随分たくましくなりました。新入生のよき模範となってくれるものと確信しています。
 さて、12月21日(金)に2学期終業式を行いました。その際、生徒達に話したことを記します。

皆さんおはようございます。早いもので、2学期が終わり、2018年が終わります。先日、2018年の漢字が発表されましたが、どんな漢字か知っていますか。そう、「災」です。地震、台風、豪雨、猛暑など、今年の出来事を象徴する漢字が「災」であるとして「災」に決まったようです。皆さんは自分にとってのこの1年をどんな漢字で表しますか。
 ところで、近年、2人に1人が癌になる時代です。その克服は全人類の悲願でもあります。そんな中、「最も人の役に立てる仕事」として医学の道に進んだ京都大学の本庶佑教授がノーベル医学生理学賞を受賞しました。体内の異物を攻撃する免疫反応にブレーキをかけるタンパク質を突き止め、癌の免疫治療薬の開発に道を切り拓いたことが評価されたものです。実際に、免疫力を強めて体内の異物を攻撃し、7種類もの癌を排除する新薬が開発されました。これまでの癌治療は外科手術、放射線治療、抗癌剤治療が中心でしたが、「免疫によって癌を治す」という第4の治療法が確立され、多くの人の命を救えるようになりました。本庶教授は、「癌が脅威でなくなる日が、遅くとも今世紀中に訪れる」と語っています。一日も早くその日が訪れることを願っています。ちなみに、この研究は、世界初の抗生物質ペニシリンの発見にも繋がると考えられています。
さて、本庶教授は、非常に好奇心旺盛で、納得できるまで調べ尽くす頑なさを持っていたそうです。その本庶教授ですが、時代を変えるには6つの「C」が必要であると語っています。英語表記で「C」で始まる6つの「C」とは何だと思いますか。
①好奇心=Curiosity   ②勇気=Courage    ③挑戦=Challenge
④確信=Conviction    ⑤集中=Concentration ⑥継続=Continuation です。
本庶教授は、「好奇心Curiosityを大切に、勇気Courageを持って困難な問題に挑戦Challengeし、必ずできるという確信Conviction をもち、全精力を集中Concentration させ、諦めず継続Continuationすることで、時代を変えられる」と語っています。すばらしい姿勢ですね。
本庶教授は、今回の発見を「偶然」「幸運」と言っていますが、同じく、医学者でもあるフランスのパスツールが「偶然は準備のできていない人を助けない」と言っているように、まさにこの姿勢こそが「準備」であり、この姿勢を貫けたからこそ「必然」となってノーベル医学生理学賞に繋がったのだと思います。
今の皆さんに欠けているのは、この6つの「C」のうち、どれでしょうか。本来、時間の流れの中に切れ目はないのですが、日本には節目・節目に切れ目を設けて気持ちも新たに事に励もうとする風習があります。幸いなことに、「新年」「元旦」という節目を迎えます。この機会にしっかりと自分を顧みて、自分に欠けているものを見つめ直し、心機一転、気持ちも新たに「頑張る」節目としてほしいと思います。
最後に、明日から冬休みに入りますが、明日の自分が今日の自分より成長した自分であり得るよう、充実した時間を過ごしてください。そして、生活のリズムを崩さないよう、しっかりと自分を律し、相高生としての自覚を持って過ごしてほしいと思います。3年生は進路実現に向けて最後の踏ん張りどころです。本庶教授の言葉のように、「合格したいという思いを大切に、勇気を持って挑戦し、必ず合格できるという確信をもち、全精力を集中させ、諦めずに努力を継続すること」で、必ず合格を勝ち取れるはずです。そう信じて頑張り抜いてください。
 それでは、1月8日にこうして全員が元気に登校してくれること、来年が皆さんにとってすばらしい1年となることを祈念して、式辞とします。

 皆様もどうぞよい年をお迎えください。