車いす体験学習会

校長 西 茂樹

 10月25日(水)放課後、あいおい外出介助ボランティアグループの方々のご指導により、生徒会及び1・2年生の生徒約70名が参加して「車椅子体験学習会」を実施しました。
 変化の激しい現代社会では、生徒達を取り巻く生活環境も大きく変貌してきています。家庭の一員として家族のために働くという勤労体験の機会は徐々に減少し、また、家族の形態も核家族化が一層進んで高齢者や障がいのある人とふれあう機会も極めて少ない現状にあります。さらに、満たされた生活の中では自ら努力しないと夢をもって積極的に生きていくことも難しい社会状況になってきています。
 そこで、本校では「車椅子体験学習会」を通して、様々な人の立場を知り、思いやりや助け合う心など、社会の一員としての資質を身につけられるよう、障がいのある人への理解などを深め、地域でのボランティア活動や地域福祉などへの認識を深められるよう、取り組んでいます。
 こうした福祉教育は、人権尊重の精神やボランティア精神を培い、いじめや差別のない明るい社会の構築に資するものであり、学校教育においては非常に重要な位置を占める「隠れたカリキュラム」の一つであると考えます。問題解決に向かう行動力を養うことにもつながります。一方で、少しの体験であたかも相手を理解したかのような一面的なとらえ方をしてしまったり、障がいのある人を「大変な人」「かわいそうな人」といった一面的なとらえ方をしてしまうような貧困的福祉観に陥る危険性をもはらんでいることから、本校ではしっかりと目的の理解と振り返りを行っています。
 この「車椅子体験学習会」を通して、確かな人権意識を身につけ、共生社会の実現に向けて主体的に取り組む意欲と態度を備えた生徒が育ってくれることを期待しています。